わが国の教育業界においては、従来からの少子化の流れの中で、企業間競争が激しさを増しており、経営環境は依然厳しい状況で推移しているものの、当社が属するEdTech市場は、2020年度から始まった政府のGIGAスクール構想と、新型コロナウィルス感染拡大などの影響により、オンライン学習の普及が拡大し、高い水準で関心・注目が続いております。
EdTech市場の市場規模は、2021年度には1,868億円と見込まれていますが、2027年度には2,524億円に拡大することが予測されています。(出典:「ITナビゲーター2022年版」野村総合研究所 EdTech市場規模予測「コンテンツ(教科学習)」)
市場規模予測
出典:「ITナビゲーター2022年版」野村総合研究所 東洋経済新報社
EdTech市場規模予測「コンテンツ(教科学習)」
新学習指導要領が2020年度(小学校)、2021年度(中学校)、2022年度(高等学校)に実施され、新しい時代に必要となる資質・能力の育成と、学習評価の充実が図られています。
新学習指導要領ではSociety 5.0の実現を目指し、主体的・対話的で深い学び(「アクティブ・ラーニング」)の視点からの学習過程の改善が行われています。
情報活用能力が、言語能力、問題発見・解決能力等と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、「各学校において、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図る」ことが明記されるなど、今後の学習活動において、積極的にICTの活用が始まりました。
同時に文部科学省からは、「学校における働き方改革に関する緊急対策」が発表され、ICTを活用することにより教員の働き方改革を実現することも期待されています。
令和5年6月、文部科学省にて閣議決定された「新たな教育復興基本計画(計画期間2023年~2027年)」では、今後の教育政策に関する基本的な方針が発表されました。
誰一人取り残されず、全ての人の可能性を引き出す共生社会の実現に向けた教育の促進に向け、個別最適・協働的学びの一体的充実や、多様なニーズへの対応が求められています。
また、教育デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進も加速し、教育データの分析や、利活用の推進も含め、教育のICT化に向けた取り組みは一層加速し、多様化した学びに向けての活動がさらに広がっています。